Joe Jonesという名前のジャズミュージシャンは何名かいるのだけれど、今日ご紹介するのはギタリストのJoe Jones。通称ブーガルー・ジョー・ジョーンズ。

リズミカルでファンキーでブルージーなギターを弾くのでソウルジャズ界隈では人気のギタリストなのだけれど、彼のデビュー作”Psychedelic Soul Jazz Guitar”は後年の彼の個性全開というわけでもなく割と普通のJazzを繰り広げている。

とは言っても洗練とか都会的な感じではなく、ひたすらブルージーなジャズを聴かせる。選曲もロックの曲があったり、ジャズのスタンダードがあったりなんとなく中途半端なのだけれど、Joe Jonesというギタリストを聴く入門版としてはこのアルバムも悪くはない。

まるでブルーノート4000番台のグラントグリーン再来!!というような内容なのだけれど、よく見たら1968年リリースだから、まだグラントグリーンも普通にジャズだって弾いていた頃の作品だ。このままではグラントグリーンの影に隠れてしまうと感じてしまったのだろうか、第2作目からはコード一発の濃い内容の名盤をリリースするようになる。

このアルバム、ブーガルー・ジョーのギターももちろん良いのだけれど、ポイントはピアノのハロルド・メイバーンがエレピ(RhodesかWulitzerかはたまた何か他の楽器か)を弾きまくっている。それを聴くだけでかなりレアな体験だろう。

ハロルド・メイバーンといえばハードバップの名手である。彼の参加しているアルバムだ。悪いわけがない。一曲目のLight My Fireから彼らしくない曲を演奏するのだけれど、結構初めっから飛ばしている。Joe Jonesのギターもぐいぐいくるのだけれど、ハロルド・メイバーンのピアノもそれに負けじと襲いかかってくる。けれど、やっぱりB面二曲目のジャズのスタンダード(バラード)Time After Timeで聴かせる燻銀のピアノが一番素晴らしい。

かたやJoe Jonesはバラードもブルージーに決めてアルバム一枚彼のペースで弾きまくる。初めて聴いたらやっぱりグラント・グリーンのアルバムかと思ってしまうのだけれど、もう少し不器用な感じがたまらない。

ジャズのプレーヤーもやっぱり器用でなんでも出来るのじゃダメなのかもしれない。Joe Jonesぐらい何かに秀でた才能があって、それ以外スイッチオフ、みたいな演奏ができたほうが印象に残る。とは言っても、Joe Jonesもグラント・グリーンかと思いきやオクターブ奏法でソロをキメてきたり、なかなか安心できないのだけれど。

まあ、ともかく暑苦しいけれど、心に残る名盤です。

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