札幌にはいくつかの中古レコード店がある。比較的大きいところもあるのだけれど、その殆どが個人で経営しているような小規模な店舗である。
小規模な店舗だから在庫もそれほど多くはないのだけれど、それらのレコード店で時々アナログ盤を物色しては購入している。先日はJohnny Hammond SmithのKUDUからリリースされているレコードを購入した。このようなアルバムの相場がいくらぐらいなのかはわからないけれど、比較的安く購入した(1500円ぐらい)。
札幌のレコード屋では時々(ごく稀になのだが)こういうソウルジャズの名盤を見つけることができるので、重宝している。上記のKUDUのアルバムはCDでもリリースされているのだけれど、レコードで聴くのも一興だと思い購入した。CDの方は持っていない。
内容はポップスやR&Bの名曲の数々をJohnny SmithのHammondオルガンを中心にホーンの入ったバンドで演奏するというアルバムなのだけれど、なかなかよく纏まった作品になっている。この暑苦しいジャケットもさすがKUDUといった感じで好感が持てる。
CDでリリースされている70年代までのジャズの名盤の復刻版はボーナストラックとかが入っていて、それはそれで興味深いのだけれど、アルバムをじっくりと楽しむという意味ではこうしてLP盤で鑑賞するのが丁度いい感じがする。ボーナストラックはちょっと余計なのだ。せっかくのアルバムの構成が乱される気がする。
特にKUDUやらCTIのアルバムはかなりかっちりとしたコンセプトで成り立っているので、そこにボーナストラックを入れてしまうのはなんとなく蛇足な気もする。
私は、レコードの方が音質がいいとか、CDは時代遅れだとか、そういうことはどうでもいいのだけれど、このレコードやCDといったパッケージの完成度が好きだ。配信やらサブスクではなかなか味わえない魅力があると思う。
ちょっと前にレコードブームがあって、CDの衰退も影響してレコードの販売枚数がCDの販売枚数を超えたというニュースを読んだことがあった。同じく、レコードの生産枚数もここ数年で増えていると書かれていた。これはサブスクで楽しんでいる方々はどうなのかわからないけれど、おそらくそういう人たちも含めてレコード盤のパッケージとしての魅力を好んでいる人たちが一定数いるという証拠だろう。
アルバムのコンセプトを決めて、レコード盤に収録できる尺に合わせて曲を絞り込んで、音質のバランスを考慮し、ジャケットをデザインし作られていたレコードというフォーマットは、それ自体が完成された文化であると思う。そういう制約の中で生まれるものは俳句や詩のようでパッケージの妙味を楽しむという意味で面白い。
これからも、札幌のレコード屋には頑張って欲しいと思う。東京の大手レコード店も便利でいいのだけれど、そういうのに負けないで生き残ってくれないと、私のようなレコード・CDのファンは困ってしまう。

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